はじめに
「AWS SAA(SAA-C03)を取得したいけど、範囲が広すぎて何から始めればいいかわからない」
「育児や仕事が忙しくて、まとまった勉強時間が取れない」
以前の私も、まさにそうでした。
それでも最終的には、約90時間・1日平均2時間ほどの学習でAWS SAA(SAA-C03)に合格することができました。

この記事では、実際に効果があったAWS SAAの勉強方法や、Ping-tとClaude/GeminiなどのAIを活用した学習方法、本番試験の難易度や感想についてまとめます。
- 育児中・海外生活の中で勉強時間を確保した方法
- AWSの設計思想を理解する重要性
- Ping-tとAI(Claude/Gemini)を組み合わせた勉強方法
- 本番試験の実際の難易度、出題されやすい分野
mint今回、タイでAWS SAAを受験した際の体験談は以下にまとめています。
よかったら覗いてみてください。


結論|合格のコツは「全部理解してから進む」をやめること
結論として、合格までに特に効果が大きかったのは以下の4つです。
特に重要だったのは、「AWSがどんな設計を推奨しているか」を理解することです。
- Ping-tを中心に問題演習を回す
- わからない部分はAIに即質問する
- AWSの設計思想を理解する
- 完璧主義をやめる
最初は「ちゃんと理解してから次に進む」というスタイルで勉強しようとしていました。
でもAWS SAAは範囲が広く、1つずつ完璧に理解しようとすると全然前に進めません。
途中から「まず問題を解いて、分からないところを後から理解する」形に変えたことで、一気に学習効率が上がりました。
① 私のスペックと受験のきっかけ
受験時のスペック
私の受験時のスペックや、勉強時間・周辺環境は以下のような感じでした。
- ネットワークエンジニア歴5年以上
- AWSは、VPCなどNW系サービスのみ少し触ったことあり
- 勉強期間は1ヶ月半、総勉強時間は約90時間、1日の勉強時間は平均2時間ほど
- 育休を利用して海外駐在に帯同、1歳児の育児中



基本的なインフラの知識や、VPCなどのネットワーク系のAWSサービスの知識はありましたが、その他のS3やIAMなどのAWSサービスの知識はほぼ無かったです。
受験を決めたきっかけ
年単位で育休を取得しているため、「キャリアが止まっている感覚」がずっとありました。
オンプレの経験はあるものの、復帰後を考えるとクラウドの知識は避けて通れないと感じていたのがきっかけです。
また、育休中の今だからこそ、少しずつでも勉強しておきたいという気持ちもありました。
② AWS SAA(SAA-C03)の勉強方法と実際の学習スケジュール
具体的な勉強内容としては、以下のような流れで進めました。
勉強のスケジュール
AWS公式の試験ガイドを確認し、どの分野がどれくらい出題されるかを把握しました。
この段階でAWS Skill Builder公式の模擬問題も確認しておくと、どんな形式の問題が出るかが掴めます。
この時点では、問題の内容が理解できなくてもOKです。ちなみに720点以上で合格です。
AWS Certified Solutions Architect – Associate (SAA-C03) 試験ガイド
何でもいいので参考書を1冊読み、どんなサービスがあるかを把握します。
私はKindleでCloudTechが公開している書籍を使いました。無料で読めるのでおすすめです。
参考書を読むのは1周だけにして、すぐにPing-tでの問題演習に入ります。
最初はほとんど正解できませんが、「なぜこれが正解で他は不正解なのか」の理由を理解することを意識しました。
全範囲を1周した後、主要サービス・セキュリティ・コンピューティング・データベースのみ追加で1周しました。
※Ping-tは無料だと一部の問題しか確認できないため、有料プラン(月額2,640円)に入ることをおすすめします。
1周目は、問題のパターンを把握することを意識して、なるべく短期間で終わらせます。
2周目以降は、各選択肢について正解・不正解の理由を考えながら、AWSの設計思想を頭に叩き込むイメージで進めました。
試験レベル問題を一通り終えたら、試験当日までPing-tの模擬試験を繰り返し解きます。
AWS公式の模擬問題もこのタイミングで解きました。
苦手分野は基礎レベル問題に戻って解き直したり、AWS公式ドキュメントや参考書を確認して理解を深めました。



最終的には90時間の学習になりましたが、70時間の段階でPing-tの模擬試験は合格ライン(8割)を超えていました。
勉強時間は「スキマ時間の積み重ね」で確保した
平均的な1日は、以下のようなスケジュールで勉強していました。
- 子どもの昼寝中に1時間
- 夜寝たあとに30分
- 移動時間に10分を数回
育児中だと、まとまった勉強時間はほとんど取れませんでした。
ただ、1回ごとの勉強時間は短くても、1日の合計は2時間弱になっていることが多かったです。
「今日は2時間確保できないから勉強できない」ではなく「10分だけでもいいから進める」と考えるようにしたことで、
結果的に90時間の勉強時間を積み上げることができました。
また子どもの体調不良や急な予定変更で、計画通りに勉強できない日も頻繁にありました。
日単位ではなく週単位でゆるくスケジュールを組み「今週中にここまで終わらせる」という管理に切り替えるとストレスを減らせます。
インプットよりアウトプットを重視した
最初はUdemy動画中心で学習していましたが、インプットだけではなかなか定着しませんでした。
途中からUdemy動画の視聴をやめて以下のサイクルに切り替えたことで、学習効率がかなり上がりました。
- サービスをざっくり理解する
- すぐに問題を解く
- 分からない点をAIや解説で補完する
最終的には、Ping-tでの問題演習が勉強の中心になりました。
特にSAAは、「この条件ならどのサービスを選ぶか」というパターン慣れが重要なので、問題演習をどれだけこなすかが大事です。
また、ストレージ系のように似たサービスが多い分野は、違いを覚えるのに苦労したので、以下のように自分で図にまとめることで理解を深めました。


「AWSの設計思想」を理解する
最初はサービスを一つずつ暗記しようとしていましたが、問題演習を繰り返すうちに「AWSの推しの構成」が少しずつ見えてきました。
以下のような設計思想を理解できると、すべてのサービスを暗記していなくても選択肢を絞れるようになります。
- 可用性を高くする
- 運用負荷を下げる
- スケールしやすくする
- マネージドサービスを使う
- 必要以上にサーバを持たない
実際の問題でも、
- EC2を増やすよりサーバーレスを使う
- 単一AZよりMulti-AZを選ぶ
- 自前実装よりマネージドサービスを使う
といった構成が正解になるケースが多かったです。
③Claude・Geminiを使った勉強方法がかなり効率的だった
検索するよりAIに聞いた方が早い
今回かなり助けられたのがClaudeとGeminiです。
Web検索よりもわからないことをすぐ聞けるのが便利ですし、ついつい関係ないサイトを見てしまうこともありません。
実際によく聞いていた質問はこんな内容です。
- 「IAMロールとポリシー、SCPの違いは?」
- 「VPCエンドポイント(ゲートウェイ型/インターフェース型)を設置する場所の違いは?」
- 「AuroraとRDSって試験的にはどう使い分ける?」
またClaudeはプロジェクト機能を使い、事前に以下のプロンプトを設定しておきました。
これにより毎回スペックを説明する手間が省け、より的確な解説を得られるようになります。
役割
・あなたはAWS SAA資格に最短距離で合格するためのスペシャリストです
・私の現在の知識レベルは、基本的なネットワークの知識はあるが、AWSについては初心者です
・Ping-tで分からなかった問題を共有するので、回答してください
ルール
・回答する際に挨拶などの前置きや呼びかけは不要、簡潔に答えること
・AWSの試験ガイドの内容を意識して回答する
・解説の形式は以下
正解の理由
他の選択肢が不正解の理由
試験で問われやすいポイント
類似の問題を1問出題
AIは「家庭教師」として使うとかなり強い
特に便利だったのが苦手分野の問題を作ってもらうことです。
「IAMのロールとポリシーが苦手だから、試験レベルの問題を5問作って」と頼むだけで、その場で問題を出してくれます。間違えた問題もすぐ解説してもらえるので「理解→演習→復習」の回転がかなり速くなりました。
Ping-tで全体の問題演習をカバーしつつ、Claudeで苦手分野を集中的に補うという組み合わせが特に効果的です。
また、ClaudeはNotionと連携させるのがおすすめです。
Notionと連携させると、Claudeで会話した内容をもとに自動でNotionにページを作成してくれます。
私は、以下のような苦手分野のまとめを作ってもらい試験直前の見直しに役立てました。
連携は、Claudeの「設定」→「コネクタ」から設定できます。





ただ、AIの回答が間違っていることもあるため、最終的にはAWS公式ドキュメントやPing-tの解説も確認するようにしていました。
④AWS SAA(SAA-C03)の勉強で躓いたポイント
ストレージ・データベースサービス等の使い分け
S3・EBS・EFS・RDS・Aurora・Redshiftなど、似たようなサービスが多く、どの場面でどれを使うかの判断に苦労しました。
特に以下のサービスについてはGeminiに「サービスの違いの概念図」を生成してもらい、視覚的に整理することで理解がぐっと進みました。
- コンピューティング(EC2、Lambda、ECS、Fargate)
- ストレージ(S3、EBS、EFS)
- データベース(RDS、Aurora、Redshift)
- データ移行(DataSync、Snowball、Storage Gateway)




IAMの概念
ユーザー・グループ・ロール・ポリシーの関係性や、どのタイミングでどれを使うかの判断に時間がかかりました。
オンプレのアクセス管理と似た概念ではあるものの、AWS独自の設計思想に慣れる必要があります。


AWSの独自サービスの理解
CloudFront・CloudTrail・CloudWatchなど名前が似ているサービスが多く、機能と名前が一致するまで何度も混乱しました。Geminiに「名前が似ているサービスの違いを表にまとめて」と依頼することで整理しやすくなりました。
Amazon Athenaなど名前からサービスの内容が全くイメージできないものもありますが、サービス名の由来を確認することで納得していました。
また、AWSのサービス名には以下のような特徴があるので、覚えておくと試験本番で知らないサービスが出てきた時に推測を立てることができます。
接頭辞・キーワードで推測する
- Amazon:独立したマネージドサービス(S3, EC2, RDSなど)
- AWS:インフラや管理、開発支援系(VPC, IAM, CloudFormationなど)
- Elastic:負荷に応じて柔軟に伸縮するもの(ELB, ElastiCache, Beanstalk)
「動詞」に注目する
- 分析 → QuickSight / Athena
- 自動化 → Lambda / CloudFormation
- 監視 → CloudWatch(リソース) / CloudTrail(操作ログ)
⑤AWS SAA(SAA-C03)本番試験のリアルな感想
実際の難易度は想像より難しい、でも試験時間は余裕あり
正直、想像より難しかったです。単純にサービス名を選ばせるような問題は少なめで「この条件なら何が最適か」を問われる問題が多く、選択肢も紛らわしいものもあります。
試験時間は130分・65問で、問題文が長いものも多いため時間配分には注意が必要ですが、15分ほど時間が余りました。
わからない問題はフラグを立てて後回しにし、全問一通り解いてから見直す方法がおすすめです。
多かった問題ジャンルと焦ったポイント
IAM・ELB・S3・RDS・ECS・SNS・SQS周りの出題が多かった印象です。Ping-tとそっくりな問題も4〜5問出題され、似たような形式の問題も多かったので、Ping-tをしっかり仕上げておくことが合格への近道だと感じました。
また、65問中10問ほど見たことがない問題が出ましたが、おそらく採点対象外の問題だと思われます。
試験本番で見たことのない問題が出ても、採点対象外の問題だと信じて焦らずに解きましょう。
本番の問題は日本語訳が不自然な場合もあるので、そのときは英語表示に切り替えて確認すると理解しやすくなります。
本番では可用性・運用負荷・コスト・スケーラビリティのバランスを見る問題が多かったです。
「AWSならどちらを推すか」を考えると選択肢をかなり絞りやすくなりますが、丸暗記だけでは厳しかったと思います。
まとめ
AWS SAAは範囲が広く、最初は「本当に間に合うのか?」と不安になると思います。
実際、私も最初は「全部理解してから進もう」としてしまい、なかなか勉強が進みませんでした。
でも、以下の5つを意識したことで、育児中でも少しずつ学習を継続でき、最終的に合格することができました。
- 完璧を目指さない
- 問題演習を中心に進める
- AWSの設計思想を意識する
- AIを活用する
- スキマ時間を積み上げる
まとまった勉強時間が取れなくても、10分・15分の積み重ねで十分合格は狙えると思います。
これから受験する方は、まずは完璧を目指さず、1問だけでも解くところから始めてみてください。
この記事が、これからAWS SAAを目指す方の参考になれば嬉しいです。

